岸田和市・凛花苑・田丸ゆきさん
どんな事業形態ですか?
デイサービス2つ
ナイトサービス
ケアマネ事業所
訪問介護
障害支援
シェアハウス(8床)
なぜ介護を仕事に選ばれたのですか?
高校生の頃から漠然と人の役に立てる事がしたい、祖母もいたので当たり前のように介護の仕事をしたいというのが夢でした。
20歳でやる気満々、大きな施設でここでがんばるぞと気合い入れて突っ走っていました。
介護事業所を立ち上げた理由、きっかけは何ですか?
11年前、32歳の頃、仲間と共同経営で立ち上げました。
人に雇われているとなかなか思うようにはいかないもので、夜のデイサービス等、本当にニーズのある所を応援したいと、借金をしてやり始めました。
④メディカルアロマを事業所で使い始めてどのくらいですか?
2年ちょっとになります。
OGオイルのスプレーを感染症対策のために30分に一回くらいの間隔でスプレーしたり、
看護師さんが、利用者さん全員に好きな香りを聞いて足のマッサージをしたりしています。
アロマが介護現場に有る事で一番助けられていることは何ですか?
安心して介護ができる事です。スタッフ皆で学んだ事でアロマの知識を共有できるし、介護に当たり前に取り入れています。
メンタル的にケアができる事も助かっていますし、暮らしの応援ができる点です。
具体的にはどのように使っていますか?
シェアハウスの夜のケアに活躍します。胸元に塗ったり、頭にフランキンセンスを垂らしたり、不安定な人にはオレンジを枕元にポタポタしたり、
フランキンセンスは特に万能なので 不安感の強い方に活躍します。
アロマ代は基本無料ですが、看取りの方のご家族からは頂いて、かなり頻繁に使いました。
看取りの現場で使われた話を聞かせていただけますか?
その方は長く利用されていた方でしたので、私たちの思い入れもひとしおでした。背中へのタッチや、足をメインにマッサージさせていただきました。
呼吸がしんどい時はフランキンセンスを使ったり、お花が好きだったのでローズも使いました。口が乾くので、ココナッツオイル、ミネラル、オレンジで口腔ケアしながら感染対策もしました。
褥瘡ケアやむくみケア等、当たり前に使いました。ご家族がなかなかいらっしゃれない方だったので、代わる代わるにスタッフでマッサージさせていただきました。
素手で素肌に触れることができるアロママッサージは、触れるだけで私たちにもできることがあるという喜びと安心感になって行きました。
ツメを切って、ラベンダーで手をマッサージする中、その方は目を瞑り、きれいな顔で眠るように亡くなられました。香りと共に。
これからの夢を聞かせてください
シェアハウスを増やしたいです。在宅での暮らしが目一杯で、すでにギリギリの方が多いのです。家族さんが諦めてしまった時、その方達は精神病院に入らざるを得なくなります。その後、見舞いに行った時に見るその方の姿に、寝泊りの出来るわずかな場所が、もう少し我が施設にあったらなら、こんな悔しいことにならなかったのにと思います。
それは広くもない場所で、引き戸を開けると、そこには必ず誰かが居るというだけで、穏やかな気持ちになることができる、寝泊りのできる家をもう一つでいいから、作りたいのです。