古いタオルの足ふきマット

今から11年前の話です(2009/09/08)

デイサービスを未経験で始めようとしている無謀な私達。 

ヘルパー資格取得後は、自分達のやりたい介護だと思える 
講座にスタッフと二人で参加しまくりながら月日が過ぎた。 

夏の終わりに参加した「こだわりの入浴セミナー」 

肩を並べて講習会場からの坂を下る帰り道 
一緒に参加したスタッフが、こうささやいた。 

「いつもやっている、アロマの仕事と考え方は一緒でしたね」 

「あなたも、やっぱりそう思った?」 

「はい、なんだかやっぱりいけそうです」 

相手が主役である事、 

恥をかかせない事、 

自分の人生と切り離した所に介護は(仕事は)無い事、 

やってあげる事、手伝ってあげる事が介護の仕事ではなく 

相手から何を学ばせてもらうのか、その事にいつも気づきたいと 

願う事が、喜ぶ事が介護の仕事 

講師から聞く話は、みんなアロマの現場で何度も何度も 
話しあって来た事と重なった。 

仕事の真髄は、何屋であっても同じなんだ。 

そして、私はたぶんこうなるであろうと 
気づいている事が一つだけある。 

アロマの仕事と介護の仕事 

その違いは、対象者がもっともっと深い人たちとなる 

もっと神様に近い(年を取っているという事だけではなく) 
人たちの膝元で、生きるという事を学ばせてもらう仕事になるのだろうと 

こんなすごい事を、ライブで、仕事なんぞという名目でする事ができるなんて、どうしよう 

こんな妄想?をしながら、アロマで使い古したバスタオルにミシンを 
かけて、脱衣場の足拭きマットを準備した。 

「実家でも、そうでした。母が使い古したバスタオルを縫って 
足拭きマットにしていたんです」 

古くなってしまったバスタオルを取りにかおり庵に出向くと 
一緒にセミナーに参加したスタッフがそう言って優しい目をした。 

使い古したタオルの足マットが、我が家だけのようで恥ずかしかった 
子供の頃の自分 

年を重ねてみて、懐かしく思い出すのは 
思いも寄らない日常の一コマ 

皆で囲むテーブルがやっとニス塗りの段階に入った 

なかなかはかどらない準備に気持ちだけが焦る 

かおり庵では、連日、看護師さんと生活相談員さんになってくれる 
スタッフがアロマ講習を重ねてくれている 

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