自分が介護職になる少し前の事、
アルツハイマーという診断名を受けた父に処方されたのは「アリセプト」だった。
しっかり者の父は、アリセプトを飲むようになって、初めてオシッコの失敗をした。
その時の父の悲しそうな顔…
「父ちゃん、やめよう。もう、こんな薬飲まなくていいよ…」
そう言って、捨てた薬。
薬がとても良く効いていると喜ぶ、優しいドクターの手前、その薬は飲ませていませんとは、最後まで言えなかったなぁ…
介護の仕事について、この薬に苦しむ年寄りたちをたくさん見てきた。
「このお薬はお母さんを苦しませているのではありませんか?」
皆とディサービスで共に過ごすことの出来ない方の娘さんにそう囁き、専門医が書いた本を紹介した。
母を思う娘さんは、早速、その本を買って読んで、主治医に相談した。
思い返せば、介護現場に居た時代、そんなことが沢山あって、私は介護職にはふさわしくない、不適合者だった。
ドクターの指示に黙って従い、薬の服用を促せない自分は、介護保険の現場に居てはいけない人間だったのだ。
あなたは、私で、あなたの親は、私達の親だった。
仕事って、なんだろう?
日常生活にアロマを取り入れて心と身体の健康を維持する。
そんなご希望のある方は、ご相談ください。