我が家のアロマテラピー記念日

「アロマタッチキットが届きました。嫁さんや子供にどうやって使ったら良いですか?」

こんなラインが入りました。ドテラの精油を使ってみるって決めたけど、まずはこれを買えって言われたから信じて買ってみたけど、これ、どうやって使ったらいいのですか???ということですよねー!

そっかぁー!私はすぐに、こう返しました。
まずは、家族皆で精油の瓶の蓋にシールを貼りましょう。ヨロシクネの思いと共に。
その次に、一本づつ、瓶のキャップを開けましょう。その瓶の中の香りをかいでみましょう。
どんなニオイがする?好き?嫌い?いいニオイ?
なんか、この香りを嗅いで思い出すことある?思い出したシーンはある?
そんな風に、八本の精油の香りを一本一本楽しんでみよう。
嗅いだ精油の芳香分子は、0.2秒で脳に届くよ。そして記憶を司る海馬に届いて、思い出を蘇らせる。香りはいつも、思い出と共にあるから。
その次に、好きだなぁと感じた香りを、手のひらに一滴たらしてみよう。両手をすり合わせて、その手のひらの香りを嗅いでみよう。

ニ十センチくらい、鼻から手を離してね。
精油をつけた手で目を擦ると、しみるから気をつけて。
そして夜、お風呂から出たなら、ココナッツオイルを手のくぼみに小匙一杯くらい出して、そこにラベンダーとオレンジを一滴づつ。
その手のひらで、家族の背中をマッサージしてあげよう。

ありがとう、いつもありがとう。幸せだね、幸せだよ。そんな思いを手のひらにのせて。
今日が我が家のアロマ記念日。

あー

でも

今日は仏滅!!

さっきね、心が落ち着かなくて、主治医から入院したほうが良いってアドバイスもらっているんだって方からラインが入った。
自分ではどう思うのですか?と、問いかけてみた。
自分では、一ヶ月くらい日常の生活と離れて暮らしてみたら、また元に戻れると感じているので、自由度の高い施設を探してみますとの応え。
自ら探すショートスティ先。その相談に乗りながらも、手持ちのアロマタッチキットを、家族に背中に滴下してもらってはどうかとアドバイスすると、姉にやってもらうのは恥ずかしいという。


家族でしょ、家族なんだから、今は一番心配してくれているお姉さんに背中に塗ってもらってほしい。そう、伝える。


心をやんだ弟の背中に、姉が精油をたらして伸ばす。それはね、てれくさいかもしれない。こんな怪しいものと、いぶかられるかもしれない。


でも幼かった頃の家族に、寂しん坊の心が、一時でも戻れるかもしれない。そう、感じたんだ。


たまたまそこに、精油の購入に見えた社会福祉士さんから、生活訓練施設が向いているのではとアドバイスを頂く。
生きてさえ居れば、なんとでもなる。生きてさえいれば、全てが思い出と、笑い話に変わる。
今日はやっぱりアロマ記念日。

新しい自分にきっと出会える、アロマ記念日。

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