10年前、アロマセラピストだった頃、
更に10年前に書いた日記を紹介している自分に出会いました。
共にこの10年を生き抜いてきたルミネェと話しました。
「今から自分たちが何処へ向かおうとしているのか考えると、
よかったら、読んでみて下さい。
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「やさしい竜」の巻き
今日のお客さんは、かわいいしとやかなタレント似の女の子。
ベッドにあがろうというその瞬間にそのクライアントは言った。
「背中に、少し・・・・入れ墨が有りますけれど・・・・
「あ・・・いいですよ。」
今、若い子の間ではやっている、
アロマベッドにうつぶせになったクライアントのタオルを背中から
外した。 一瞬、息を飲んだ。 背中一面、おしりの下までかかる竜の入れ墨。
おもしろ半分で入れたものとは思えない。
タオルを外す瞬間にそれを告げたのは トリートメントをどうしても受けたかったの
だと思った。
背中の中心にくる竜の顔はとても優しかった。 自分の意志で入れたにしても、そうではないにしても、これだけのものの奥には どれほどの苦しみが有ったのだろうと思うと、背中をマッサージしながら胸が熱 くなった。
その竜の鱗の間にぽつりと見える小さなニキビに、
何も語らずに帰っていった。
何も聞かずに、見送った。
タオルを外す瞬間に、素肌をさらす瞬間に、
…………………………
館山は今日も梅雨空アロマねさんです
上記は、もう10年以上も前に書いた日記です。
10年前、アロマテラピーなどという言葉がおしゃれなものとして日本ではやり始めた頃の事、
アロマセラピストなどというもので食っていける道はどこにも無く
小さな旅館のアロマルームで、ただただお客様の人数をこなす事に明け暮れていた頃の忘れられないお客様との一シーン。
黙々と、
いつの間にか、お客様の背中にそっと両手を置いただけで、
その方がわかってしまうようになりました。
その方の人生や、生き様や、今が….
それは、
寂しいのか、悲しいのか、怒りを溜め込んでいるのか、
嬉しいのか、幸せなのか、愛されて育ってきたのか、
アロマテラピーの後に、フィードバックする事があります。
触れさせていただいて、感じたことをお客様にお返しするのです。
その方の生き様を知っている訳でもないのに、
たった今、
セラピストとして、とても勇気のいることでもあります。
私はこう感じましたの、たった一言が、お客様の琴線に触れた時にお客様は、ポロポロッと涙を流すことがあります。
時には、お客様が自分は切羽詰っていると感じて(
アロマを受けにいらしても、触れさせていただいた体から
”ぜ~んぜ大丈夫”というメッセージを受け取ることもあります。
そんな時は、お客様自信が自分の考え方の”くせ”に気づいてゆくきっかけにもなってゆきます。
指圧マッサージ師、リフレクソロジスト、医療者、美容師…
さまざまな分野の方たちがアロマオイルを使ってマッサージをした
それぞれに、その分野の深さや専門性があります。
そして、たぶんアロマセラピストと他の専門職の方とでは同じオイルを扱ったとしても、お客様(クライアント)
それは、
先の話に戻ります
”アロマトリートメント後に、
これは”あえてしない事もある”からです。
これは、どんな時にしない、出来ないのかというと、あまりにもトリートメントの時間が短い時や、
そして、お客様とつながる事ができなかった時、最後にもう一つ付け加えるのなら
セラピストが未熟で、自分の観と判断に自信が持てない時です。
それは、たとえばセラピストの一言のフィードバックにお客様(
怒りをかってしまう事もあるからです。
もしも、自分の”こう感じた”
何事もなく、
もしも、クライアントの怒りが現れたとしたなら、
あ、やっぱり正解だったんだ。この方にとっては、まだ見たくない、
それでも、
怖いけれども、逃げ出したいけれども、乗り越えたい自分の感情。
その先にある幸せに届きたいと、本当は願っている寂しい背中
【フィードバック】
横文字は、
フィードバックとは、「そこから一度出発点に戻って見る事」
なんだか、全身(前進)